「詩」と「詞」って文字が違う他にどこがちがうんだろう?って思いませんか?この記事は、似てるようでまるで違う「詩」と「詞」(作詞)について詳しく解説しちゃおうと思います。
これから作詞を始めたい方、作詞の力をつけたい方にぜひ読んで頂きたいです。
詩とは?
詩とは目で読むことを前提として書かれている作品のコトです。
詩の種類
詩の種類には
|
の3つがあります。それぞれをみてみましょう。
散文詩
例
窓際に置かれたハート型の葉を持つアンスリュームの鉢は、殺風景な部屋のほんの少しの甘いスパイスのようだ |
散文詩って普通の文章と同じみたいだね!
散文詩とは、改行をせず、普通の文章のように書かれた詩のことです。
自由詩
例
窓際に置かれた
ハート型の葉を持つアンスリュームの鉢は 殺風景な部屋の ほんの少しの 甘いスパイスのようだ |
一文ごとに改行してある詩のこと。現在ほとんどの詩がこの形をとっています。
さっきの散文詩を自由詩にするとこんな書き方になるんだね~
定型詩
例
窓際に置く ハートの葉
アンスリュームの ひと鉢は 殺風景な 部屋にある ほんの少しの スパイスだ |
「俳句」や「短歌」のように文字数が決まっている詩を定型詩といいます。
ここでは、一行の文字数を7・5 にしてみました。
注:定型にするために多少言葉を変えています
注:朗読されたりして耳から入ることもありますが、基本は目で読むもので曲はつかない 注:上記の詩は筆者の創作です |
詞とは?
詞とは楽曲になり耳から聴こえてくる事、歌われる事を前提としている作品
種類
詞には
・曲先(きょくせん)
・詞先(しせん) |
の2つの書き方があります
曲先
曲先とは、曲が先にあり、そのメロディ部分に歌詞を当てはめること。
現在、ほとんどの作品が曲先で創られています。
詞先
詞先とは、詞を先に書き、その詞に後から曲を付けること。
主に演歌がこの詞先で創られています。
詞の書き方とは
・ブロックに分けて書く
・字脚を揃える ・メロディに乗りやすい言葉を使う |
詞の書き方、また注意したほうがよい点を3つ紹介します。
ブロックに分けて書く
ひとつ目のポイントは、見やすいように「Aメロ」「Bメロ」「サビ」といったブロック(かたまり)に分けて書くという点です。
見やすくって??
例を出してみるよ~♪
参考歌詞例
水色エンジェライト
ドタバタと過ぎてく 日常に揉まれては 慣らされ あっという間に 今日は昨日へ 思ってた事と違う 上手くなんていかない どうしてなんだろう 謎の迷路へ —-間をあける— それでも最近ね ちょっとだけ気が付いたよ ここに居たくて居るんだ ネガティブ卒業 前を向いたら —-間をあける— エンジェライト エンジェライト パウダーブルー 優しい思いを 磨こう エンジェライト エンジェライト そこらじゅうに 大切なもの 愛はあふれている |
*文字の色・・タイトル Aメロ Bメロ サビ
ちなみに、タイトルは本文の歌詞より大きめにすると見やすいです。
注:上記の詞は筆者の創作(曲先)です。
★タイトル、サビにも使ったエンジェライトとは淡い水色の天然石です。名前の由来も天使からきていて、その石の意味は優しいエネルギーを持ち、人生における大切なものに気づかせ、それらのものに対して広く愛の心を持つように導くと云われています。そういった事をテーマに書いてみたものです。
字脚を揃える
ふたつ目のポイントは「1番と2番の字脚(文字数)を揃える」事です。
曲先の場合、メロディが1番と2番は同じなので字脚はほぼ揃えられると思うのですが、詞先の場合も、1番と2番は同じ文字数を心がけます。
揃えてみた例をちょっとだけ^^
字脚を揃えた例(詞先の演歌)
1番の出だし
どこで生まれて どうして生きた (7 7)
みんなそんなに 変わらんじゃないか(7 7) *らん・じゃを1音にしています |
3番の出だし
夢を話せば 明るい未来 (7 7)
歌を歌えば 心も軽い (7 7) |
1番と3番の出だしの2行を7・7・7・7で書いています。(2番は1番と似ているので省きました)
注:上記の詩は筆者の創作(詞先)です。
メロディに乗りやすい言葉を使う
3つ目、最後のポイントは「メロディに乗りやすい言葉を使う」です。
具体的には
|
の3つがポイントになります。
ひとつずつ詳しく解説しちゃうよ~
書き言葉(文語体)ではなく、話し言葉(口語体)で書く
怖くありませんでした ⇒ 怖くなかったよ |
この例では、書き言葉(文語体)を話し言葉(口語体)に変えています
ただ、曲の音数に合わせて文字数は変わるので、柔軟に対応しましょう。
歌った時に違和感のないようにイントネーションも気を付ける
地方によってイントネーションも違ったりしますが、メロディに合わせてあまりにも歌いづらいのは避けたほうがいいので、たくさん曲に合わせて歌ってみることが大切です。
ただ、わざと違和感を出して印象づける事もあります。
例をあげると、
「負けないで」の
どんなに離れてても の どんなには な れてても |
の「な」、これは、そこを歌いたくなるくらい印象的になっています。
うんうん、「な」の音に届くように頑張るもんね♪
韻を踏む(頭韻・脚韻)とノリが良くなる
頭韻・・フレーズや言葉の最初の音(母音の発音)が同じこと(4行とも「あ行」で)
脚韻・・フレーズや言葉の終わりの音(母音の発音)が同じこと(2行が「い行」・2行が「う行」) |
詞の中で、韻を踏むとノリが良くなります。
ここでは「頭韻」「脚韻」の2つで韻を踏んだ例を見てみましょう
頭韻の例は??
あすからひとり 母音(あ・A)
あなたは居ない 母音(あ・A) だれももう 母音(だ・DA) あいせない 母音(あ・A) |
脚韻の例は?
雨が上がり 母音(り・RI)
空ににじ 母音(じ・JI) いい事がある 母音(る・RU) そう思う 母音(う・U) |
こんなふうに
頭韻は初めの音の母音を揃える、
脚韻は終わりの音の母音を揃える
・・ところどころだけでもそうすると聴いていて耳障りの良い歌詞になります。
うんうん、聴いて気持ちいいよね~
まとめ
以上、詩と詞の違いと詞について書いてみました。
作詞力を高める参考にしてもらえると嬉しいです。
読んでくれてありがとうございました!
またね~
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